short story No,4

男(21歳)
女(20歳)



女M「最初は…一緒にいればそれで良かった…。
  でも、それは本当に最初だけの事……。
  楽しいだけじゃいられない……人としての繋がり…。
  ……そういうものじゃないの?

女「…良く解かんない。辛い時こそ一緒にいて…二人で――」

男「俺が!お前に気使えないんだよ。
  お前がどんだけ気ぃ使ってくれても…そんなお前に気使えない…。
  そんな余裕ないんだよ……。」

女「余裕ない事なんて解かってる…そんなこと求めてないよ…。
  一緒にいたいと思うだけなのに。それも嫌なの?」

男「……。」

女「…嫌いになったの…?」

男「…じゃ、嫌いになる…。」

女「……解かんないなぁ…。
  でもいいよ。離れても、縁があるならまたいつかそうなるでしょ?私達。」

男「それは困る。」

女「え?」

男「別れても想われるのは困る…。」

女「……」

男「俺は別の人を好きになるかもしれないのに…想われても……。」

女「……っそ!」


SE[部屋を出る女]


女M「そんなこと言われるなんて思わなかった……。
  好きだったのは、私だけなの…?
  何のために私はあなたの傍にいたんだろう…。
  あなたの中には何か残った?
  私の中には………。
 
  1年半…残っていたものも忘れてしまった……
    

SE[携帯の着信音]
女の声にフィルター


女「想われるのは困る。別の人を好きになるかもしれないのに…。
  そう言ったのに…
  いつからそんなこと思って私の事考えてたのよ!!」

男「うん……。」

女「うんじゃないよ…。」

男「…ごめん。」

女「……。」

男「お前が言ってた事が解かったんだ……今なら、またお前と…。」

女「…遅いよ……。」

男「…今好きな奴いるの?」

女「……。」

男「…寂しいからでもいいよ……。
  きっと俺の事好きになってくれる女の子…もういないだろうし……。」

女「…好きな人いないよ。」

男「…それ……。」

女「いないの。好きな人…。」

男「………解かった…。」


SE[電話が切れる]


男M「離してはいけなかった……。
   遅いと気付いた時には………あいつはもっと先にいた…。」



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