Work![Crime1 defend] 第7章「襲撃」

CAST
カイル(♂)
リム(♀)
ボーイ(♂)
男A(♂)
男B(♂)

キャラクター設定

[ ]はSE及び状況です。参考にして演じて下さいませ。

 


第7章「襲撃」
-----20XX/10/19 04:12PM-----

[車が走る音]
[車の中]

001 リ ム「ねぇ…さっき、カイルの様子おかしかった……
         あの人も………何だか寂しそうだったよ……?」

002 カイル「……そうか?」

003 リ ム「うん……なんとなくだけど……。」

004 カイル「仕事には関係ない事だろ。俺達の血の繋がりなんて…。」

005 リ ム「……でも、さっきは……。」

006 カイル「情報が必要なだけだ…。
         心配されるだけなら応じる必要はなかった……。」

007 リ ム「………疑ってるの…?」

008 カイル「…どうかな……俺は自分の仕事を自分で解決するだけさ。」

009 リムM「家族がいるのに…話も…甘える事も出来ない……。」

010 リ ム「……そっか…。
         これからどこへ行くの?」

011 カイル「この街を離れる。
          奴らが動いているならなおさら……。」

012 リ ム「さっきの…タランチュラとかいうの?」

013 カイル「あぁ……」

014 リ ム「そいつらが……パパとママを…?」

015 カイル「……おそらくな…。」

016 リムM「そっか……あの人だけじゃない……私も…もう……。」

-----20XX/10/19 06:32PM-----

[車が止まる音]
[車から降りるカイルとリム]

017 リ ム「……凄い大きなホテル……。」

018 カイル「初めてか?」

019 リ ム「うんっ。」

[ホテルに入る2人]
[数人の男達が二人を見ている]

-----20XX/10/19 06:40PM-----

020 ボーイ「ありがとうございます。
          本日の客様のお部屋は10階のAフロアでございます。」

[フロントから鍵を受け取るボーイ]

021 ボーイ「お客様。お荷物をお持ちいたします。」

022 カイル「俺のはいい。彼女のを頼む。」

023 ボーイ「はい、失礼致しました。」

[丸いフロアの両端から2階へ続く階段が壁に沿って伸びている]

024 ボーイ「エレベーターは2階からでございます。
          ご案内いたします。こちらへどうぞ…。」

025 カイル「あぁ…。」

026 リ ム「きれ〜い!吹き抜けになってるんだぁ…。」

[ボーイの後に続き、階段を上るリム]
[カイルもゆっくりと後に続く]
[階段を上がりながらリムが振り返る]

027 リ ム「カイルーッ!早くぅ〜っ!!」

028 カイル「あぁ…。」

[リムが階段を上りきる]
[黒いスーツで身を固めた男達がホテルに入ってくる]
[腕や首にクモのタトゥが見える]

029 男 A「リム=カートッ!」

[銃声]
[騒然となるフロア]

030 リ ム「きゃぁぁっ!」

[その場でうずくまるリム]
[階段を一気に駆け上がり、リムを引き寄せるカイル]
[止まない銃声]
[応戦するカイル]

031 カイル「…キリがない……来い!」

[リムの腕を掴むカイル]

032 カイル「もうすぐエレベータが来る。ドアが開いたら乗るんだ。
          絶対に立つなよ!!」

033 リ ム「…カ…イル……カイル……は?」

034 カイル「…俺はここに残る。」

035 リ ム「いや!カイルも一緒に来て……でないと…私……」

[エレベーターの音]

036 男 B「逃げるぞ!早く殺せ!!」

037 カイル「くっ…行け!早くっ!!」

038 リ ム「いやっ!!カイルも一緒に……!!」

[立ち上がるリム]

039 カイル「馬鹿っ!立つなっ!!!」

[立ち上がり、リムを抱き寄せるカイル]

040 男 B「今だ!撃てぇっ!!」

[男の合図に全員が銃を乱射する]

041 カイル「ぐっ……!!」

[より強くリムを抱きしめるカイル]
[次々と銃弾がカイルの身体をとらえる]

042 リ ム「カイル………カイルッ!」

[銃声が止む]
[カイルの身体がゆっくりとリムから離れていく]
[カイルの鮮血がリムの身体を赤く染めた]

043 リ ム「い…いや……カイル…。」

[倒れるカイル]

044 カイル「に…にげ……ろ………リ…ム……。」

045 リ ム「カイルーッ!!!」

[階段から落ちるカイル]
[立ち尽くすリム]

046 リ ム「あ……あぁ……。」

047 男 A「女が生きてるぞ!」

048 男 B「追え!逃がすな!!」

049 リ ム「!!」

[とっさにカイルの銃を拾うリム]
[閉まりかけたエレベーターの扉を開け乗り込む]

050 リ ム「早くっ!早く閉まって!!」

[閉まる扉の隙間から男達が見えた]
[一人の男が発砲する]
[銃弾がエレベーターの中の壁にめり込む]

051 リ ム「いやっ!」

[閉まるエレベータの扉]
[フロアに集まる男達]

052 男 B「あいつは銃を持って行ったのか?」

053 男 A「あぁ、あの男の銃を…。」

054 男 B「……面倒な事になったな…。
         よし、追うぞ!お前達は階段から行くんだ!!」

055 男 A「あぁ、分かった。」

-----20XX/10/19 07:37PM-----

[エレベーターの音]
[階段を上り屋上へ出るリム]
[傍にあった鎖をドアに巻きつける]
[ドアに寄りかかり、ズルズルとしゃがみ込むリム]

056 リ ム「私…これからどうしたらいいの……カイル……。」

[ガチャリと音をたてるカイルの銃]

057 リムM「カイルは片手で持ってたけど……私には重くてとても……。」

[冷たい風が吹きぬける]
[カイルの血は温かさを忘れかけている]

058 リムM「カイル……カイルが私の名前を呼んでくれた……。
          カイルの腕…暖かかった………なのに………なのに……。」

[カイルの銃を抱きかかえうずくまったままのリム]

059 リ ム「カイル…カ…イル………助……けて………。」

[うわ言のように呟き続けるリム]



終章へ…。
台本置き場に戻る…。

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